土方巽の大野一雄との出会いとそれに土方が執着してきた意味である。土方二十一歳、秋田から初めて上京のおり、彼は大野一雄の舞台を観た。大野四十二歳、神田共立講堂での第一回大野一雄舞踏公演『鬼哭』『タンゴ』『リルゲ‧菩提樹の初花が』について土方はこう書いている。
『東京で〈昭和〉二十三年の秋不思議な舞台に出合った。シミーズをつけた男がこぼれる程の抒情味湛えて踊るのである頻りに顎で空間を切り乍ら感動はながく尾を引いた。この劇薬のダンスは何年たっても私の脳裡から消すことは出来なかった』(「中の素朴/素材」『美貌の青空』所収)。
土方巽和大野一雄的相遇是土方巽開始其執著的緣由。土方巽21歲時,第一次從秋田至東京觀賞了大野一雄的表演。關於這場大野一雄42歲時,於神田共立講堂舉辦的第一回大野一雄舞踏公演《鬼哭》、《Tango》、《Rilke・菩提樹的初花》,土方巽寫下了:
「昭和23年的秋天,在東京與一場不可思議的表演相逢了。一個穿著襯裙的男人,滿溢著抒情,讓情感自然流瀉而出地舞著。他在頻繁地用下顎將空間切割的同時,亦能把感動的餘韻延續。這如同毒藥般的舞蹈,不論經過多少年仍在我腦中揮之不去。」(出自「中の素朴/素材」『美貌の青空』)